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50年の蓄積生かし開発 測定器の特許取得川崎の中小

経済 | 神奈川新聞 | 2017年1月19日(木) 10:30

横須賀 健治会長
横須賀 健治会長

 工業用はかりの専門会社メジャーテックツルミ(川崎市川崎区大島、横須賀英樹社長)が、水力発電所などで使うタービンの部品の重心を割り出す「モーメント(回転力)測定器」を開発し、同社として初めて特許を取得した。50年以上にわたるものづくりの中で培ったノウハウを結実させた横須賀健治会長は「中小企業でも努力を怠らず、真面目に取り組めばできないことはない」と力を込める。

 発電用タービンは、軸に取り付けた数十枚の金属製の羽根(長さ2~3メートル)が水圧を受けて回転し、発電する仕組み。羽根は加工が難しく、数十枚の重心位置がずれていると発電効率や耐久性が低下し、事故の原因にもなる。

 同社はもともと、エンジンのピストンの動きをクランクシャフトに伝え、回転運動に変換する部品用のはかりを製造し、大手自動車メーカーに納入していた。タービン部品用のはかりの製造は、3年前に重電メーカーから相談を受け、約1年かけて開発した。2台のはかりを使って重心位置を割り出す仕組みで、「これまでのものに比べ100倍の精度になった」(横須賀会長)という。複数の重電メーカーに納入している。

 測定器は、2015年度川崎ものづくりブランドに認定された。川崎商工会議所の協力で、昨年7月に念願の特許を取得した。

 京浜工業地帯で工業用はかりのメンテナンスを担い、ものづくりを下支えしてきた同社。横須賀会長は、「その経験を生かし、大手のはかりメーカーがつくらない特殊なはかりの特注を受けている。今後もものづくりに貢献していきたい」と意気込んでいる。

 
 

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