医療器具メーカー、クリエートメディック(横浜市都筑区)は15日までに、カテーテルを製造している水戸工場(水戸市)を今年12月末に閉鎖し、北海道工場(北海道岩見沢市)に生産機能を統合することを15日までに決めた。
同社の2014~16年度の中期経営計画では、慢性期医療分野への本格参入や新規OEM(相手先ブランドによる生産)の獲得、経済発展や医療インフラ整備で急成長する中国・東南アジアでの市場開拓を目指している。しかし、メーカー間の競争激化や採算維持が難しく、売り上げや国内工場の操業に影響が及んでいた。
そこで同社は原価低減策の一環として生産体制の見直しを図り、水戸工場を商品配送センターに転用し、物流拠点の効率化も目指す。また販売拡大策として、工場勤務の技術者を開発部門にシフトして開発体制の充実を図るほか、マーケティング強化にも乗り出す。
同社は15日、15年12月期連結決算説明会を開き、売上高が前年同期比2・9%減の96億5千万円、純利益が32・0%減の3億3300万円だったと発表した。佐藤正浩社長は「国内の自社販売部門では、泌尿器科系のキット製品が好調に推移。外科系の気管切開チューブなども順調に売り上げを伸ばした」とした一方、「OEM部門と海外販売部門では、出荷先の在庫調整が売り上げに大きく影響した」などと話した。