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ゲーム感覚でリハビリ ラッキーソフトがシステム開発

経済 | 神奈川新聞 | 2016年1月29日(金) 16:03

ゲーム画面に合わせて体を動かし、リハビリに役立てている高齢者。テレビ下部に体の動きや音声を認識する機器を据えている=平塚市
ゲーム画面に合わせて体を動かし、リハビリに役立てている高齢者。テレビ下部に体の動きや音声を認識する機器を据えている=平塚市

 体の動きや音声に反応する機器を利用し、テレビゲーム感覚で身体機能を高めるレクリエーションシステムを、平塚市のベンチャー企業が普及に乗り出している。高齢者のリハビリテーションでの活用を目指し、県内の通所介護施設で昨年、実証実験も実施。使用前後に測定した心身機能のデータなどを基に、一層効果的なコンテンツの開発を目指している。

 「腕がよく伸びてますね」「頑張れ頑張れ」-。平塚市の通所介護施設・フィジオルーム見附町で高齢者やスタッフから歓声が上がった。病気やけがで体を動かしにくくなった人たちが、窓ふきの要領でテレビ画面に映ったパネルを消したり、散歩を疑似体験したりといったゲームを楽しんだ。参加者は楽しそうな表情で熱中し「楽しみながら体を動かせた」「画面を見ながら皆で盛り上がれた」と声を上げた。

 開発したのは、平塚市のシステム開発会社・ラッキーソフト(三田村勉社長)。交通や福祉、防災などに特化したシステム開発を手掛けており、仮想立体空間の訓練教材を多数開発している。

 同社が3年ほど前に開発した介護施設向け福祉レクリエーションゲームと市販の赤外線センサーを連携したシステムが2015年、生活支援ロボットの実用化や普及を目指す県の「さがみ産業ロボット特区」の実証実験支援事業に選ばれた。昨年10~12月には高齢者に定期的に使用してもらい、心身に及ぼす影響を評価・検証する狙いで平塚市と湯河原町で実証実験を行った。

 同システムでは、人の体の動きそのものがコントローラーとなる。例えば、画面に表示されたパネルを消去するゲームでは、腕の2点間の距離を赤外線センサーで計測して画面に反映。センサーは約4メートル、最大8メートル離れたプレーヤーの動きを感知。人の声に反応するゲームもできる。椅子に座ったままでもプレーできる。

 平塚市の施設では週2回行われ、15人が参加。腕や足などの可動域を広げたり、上半身のバランスを取ったりするリハビリに役立てた。同施設の理学療法士、田中一秀さんは「運動から認知機能まで幅広く網羅できており使いやすい」と評価した上で「(デジタル機器の導入は)マンパワーが不足する介護現場にとって一つの解決策になるかもしれない」と話す。

 今回、実証実験に使われた同社のソフトはおよそ2年前に販売開始し、採用実績は国内や台湾の通所介護施設、療育センターなど約50件に上る。介護現場の声をヒントにしたという三田村社長は「プログラムは40種類以上用意した。毎日違ったレクリエーションを気軽に楽しめる」と話し、介護予防の側面でも活用の場を広げたいとしている。

 同社は現在、ゲーム画面で計測した体の動きのデータや、運動前後に測定した血圧などの検証を、プログラム監修に協力した常葉大学保健医療学部の小貫睦巳准教授と進めている。結果は2月16日、相模原市南区のユニコムプラザさがみはらで報告する予定。


 ラッキーソフト 2012年7月設立。資本金は500万円。システム開発、交通シミュレーターや福祉レクリエーションシステムの開発など。従業員数14人。平塚市宝町11の1、平塚富士ビル。


人の動きや音声を赤外線センサーで感知する機器「Kinect2」
人の動きや音声を赤外線センサーで感知する機器「Kinect2」

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