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横浜商工会議所・池田典義副会頭
展望2016(8)ドームやIRで再興を

経済 | 神奈川新聞 | 2016年1月19日(火) 10:53

池田典義副会頭
池田典義副会頭

 横浜商工会議所は“横浜ルネサンス(再興)”を掲げ、組織改革に踏み切った。副会頭を増員し、新たに2人が就任。副会頭を各委員会の委員長に就かせ、責任を明確にした。任意団体「横浜ドームを実現する会」の会長を務め、新たに都市政策を担当する副会頭となった池田典義氏にまちづくりへの意気込みを聞いた。)

 -2016年の展望は。
 「インバウンド(訪日外国人)や企業の海外進出が、さらに広がりを見せる年になる」

 「インバウンドは15年、全国で2千万人近くまで伸びた。今年は中国だけでなく、世界各国からも観光客が訪れるようになり、さらに増えるだろう」

 「『コストが安い』という観点で、製造業を中心に海外に進出する国内企業が増えた。今後は『マーケットがそこにある』という観点で、世界に羽ばたく企業があらゆる業種に広がるのではないか」

 -横浜経済の課題は

 「横浜は恵まれた街だが、東京に比べると停滞感がある。人が集まるのは一部のエリアで、活気が足りない。他の大都市に比べ、本社機能も少ない。横浜も将来、確実に人口が減少する。激しくなる都市間競争に勝ち抜くために、魅力を引き出す必要がある」

 -横浜ドーム構想を中心に、都市政策を担当する副会頭に就任した。まちづくりをどう進めるのか。
 「横浜をもう一度、先進的なまちにつくりかえたい。そのための施策はいろいろあるが、例えば横浜ドーム構想だ」

 「横浜を訪れる観光客のほとんどが日帰り。横浜にとどまる人を増やし、経済を活性化するためには、宿泊観光を増やさなければならず、横浜ドーム構想は貢献できる」

 「野球は安定したコンテンツだ。ただ興業は年間70日程度。残りの約290日は全国や海外から観客が大挙するようなコンサートやイベント、大掛かりな展示会などを開催して集客すれば、宿泊観光につながる」

 -まちづくりでは、ほかにも多様なプランが浮上している。
 
  「担当ではないが、IR(カジノを含む統合型リゾート施設)も整備すべきだ。カジノばかり表立つが、海外にあるIRは総施設の大半が会議やコンサート、エンターテインメントのためのもので、カジノ目的で来場する観光客はほとんどいない」

 「LRT(次世代型路面電車)も魅力的だ。人口減少とともに高齢化も進む。市内は想像以上に山、坂が多い。観光客の“足”としてだけでなく、高齢化対策としても必要だ」

 「山下ふ頭のIR、パシフィコ横浜、横浜ドームと集客できる施設が海岸一帯に並び、LRTでつなげば、横浜は再び脚光を浴びることができる」

 

いけだ・のりよし 1971年4月にフジコンサルト(現社名・アイネット)を設立し、代表取締役社長に就任。2006年6月にアイネット代表取締役会長に就き、15年6月から同社取締役会長に。埼玉大学文理学部卒。栃木県足利市出身。75歳。

 
 

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