
人工知能で会話などができるとする富士ソフト(横浜市中区)の人型コミュニケーションロボット「PALRO(パルロ)」を、茨城県の常陽銀行(水戸市)が窓口業務などに活用することを決めた。高齢者施設での普及が進んでいたが、銀行での採用は関東初。全国でも熊本・肥後銀行に続き2例目という。
パルロ(高さ約40センチ、重量1・6キロ)は備えたカメラやマイクの情報を元に人の声に反応する、自発的に話し掛ける、身振り手振りを交えて会話する-などコミュニケーション機能に優れ、全国300超の高齢者施設で販売・レンタルしてきた実績がある。
同行でもそうした点を評価。「窓口は年配の方やさまざまなお客が訪れる。おもてなしの向上、プロモーションで大きな可能性を秘める」とパルロ“入行”を決めたという。店舗での出迎えや待ち時間やサービスの案内、セミナーやイベント時の受け付けやプレゼンテーション業務などでの活用を想定している。
今月上旬から1台を試験導入し、早ければ年内にも本格的な店頭活用を始める計画。同行は「知見を蓄積していき、中長期的にさらに導入台数や活用の幅を広げていきたい。当面の目標は初歩的な案内・説明をパルロ、複雑なものは行員という振り分けができるようにしたい」と語った。
富士ソフトは「業種や企業のニーズに合わせたカスタマイズなどでさらにパルロの利活用を促進させていきたい」などと話した。