小田原市が進めている小田原駅東口のお城通り地区再開発事業で、市民活動の拠点となる市民交流センターを併設する駐車場施設が同市栄町に完成。駐車場が19日に、同センターは28日にオープンする。同駅周辺の駐車場収容能力の向上とともに、市民交流の促進が期待される。
施設は鉄骨造5階建てで、敷地面積は約3500平方メートル、延べ床面積約1万2千平方メートル。高さは最も高い部分で17・8メートル。小田原城側に比べ駅側部分を約3メートル低くすることで、同駅から望む天守閣などの景観に配慮した。総工費は約20億円。
1階は「おだわら市民交流センター」が入る。愛称は2009年まで小田原城址公園内で飼育されていた象のウメ子にちなんで「UMECO」に公募で決まった。
同駅周辺に分散していた3カ所の市民利用施設(市民活動サポートセンター、女性プラザ、国際交流ラウンジ)を集約。「つながる」を基本コンセプトに、(1)拠点(2)相談・支援(3)協働支援(4)学習・体験(5)交流・コーディネート(6)情報の集約・発信-の各機能を充実させる。
1室につき12~45人を収容(一部連結も可能)できる九つの会議室の中には、ダンスなどの活動に適したフローリングと鏡を備えた部屋も整備した。無料で利用できる交流エリアのほか、駅側の入り口付近にカフェレストランも設けられた。
2階以上は自走式の自動車駐車場で、24時間営業し368台を収容。これに伴い隣接地にある120台収容の東口臨時駐車場は今月末に閉鎖する。このほか、オートバイ40台を収容する駐輪場、自転車88台収容の駐輪場を備え、レンタサイクル施設(30台)も運営する。
市地域政策課は「外から活動が見える開放感を重視した。市民が気軽に訪れ、つながりを生みだすきっかけの場にしたい」と話している。