パイオニア(川崎市幸区)は、東京モーターショーで開発中の車載用走行空間センサーを紹介している。同社が長年培った光技術やナビゲーション技術などを結集し、自動運転車両を支える最新技術力をアピールしている。
開発しているのは走行空間センサー「3D-LiDAR」。既に検証と試作は完了しており、自動運転向けの高精度地図データを整備するために、2016年度にも地図整備車両に搭載。同社の完全子会社「インクリメントP」(同市川崎区)とともに高度化地図の作成に着手する。自車位置を推定するためのセンサーデバイスとしては17年度に業務用車両、18年度以降に一般車両向けの製品化を目指すとしている。
一般に普及するにはサイズや価格面の課題が挙げられており、同社の仲野隆茂常務執行役員は「22~23年ごろをめどに大幅な小型化と低価格化を図りたい」と見通しを示した。
モーターショーのブースでは同センサーのほか、フロントガラス前方に安全運転に関わる情報を投影するレーザー方式のディスプレー、生体センサーで感知した運転者の状態に応じて香りを噴出させる装置などを連携させた体験型展示が行われ、来場者の注目を集めた。