日産自動車(横浜市西区)は31日、カーナビで設定したルートを自動運転で走る車両を使った公道実験を東京都内で公開した。2020年の一般道での自動運転実現に向け、信号や交差点がある道路での安全性や滑らかな走行性について技術者らが検証した。
実験は東京ビッグサイト(江東区)付近や東京ゲートブリッジを通る約17キロの一般道で実施。電気自動車「リーフ」をベースに開発した最新型実験車両を使い、市販に向けてシステムの信頼性を向上させる狙いで行われた。
遠くにある信号なども方向を問わず認識できるカメラを搭載。また、車両の近くにある物体までの距離を正確に把握できるレーザースキャナーも付いている。実際、自動車の横をすり抜けながら走る自転車が近づくと、実験車両は左側を若干空けるための機敏な動きをみせた。
同社担当者は「信号や交差点があり、歩行者の往来もある一般道でも安全で滑らかな走行が可能になるようソフトウエアを更新していく」などと説明した。
自動運転車をめぐり同社は、高速道路の同一車線での自動運転が可能な車を16年中に市場投入する方針を表明している。