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東京モーターショー2015
【動画】「安全と環境」完成度高く 日本各社のコンセプトカー

経済 | 神奈川新聞 | 2015年10月30日(金) 15:34


 2年に一度の自動車の祭典「第44回東京モーターショー2015」の一般公開が30日、東京ビッグサイトで始まった。日本車メーカーのコンセプトカーは斬新さを競った従来の未来型とは一線を画し、安全と環境の性能面で完成度を高めているのが特徴だ。とりわけ自動運転技術は市場投入を視野に入れた高い実用性をアピールするメーカーも登場し、注目を集めている。
 
 コンセプトカーは各社が展示を目的に開発し、デザインの斬新さや理想的な機能を追究した「未来のクルマ」を提案することを重視する傾向が続いていた。2013年に開かれた前回のモーターショーで各メーカーは、クルマ離れが進む若者にアピールするコンセプトカーを提案。市販を前提としない斬新なデザインやスマホやオーディオ機器との連携技術などを競い合った。


日産の技術に注目

 各社は今回、実用的な先端技術を採用したコンセプトカーを相次いで展示した。28日の報道関係者向け公開で関心を集めたのは、各社が力を注ぐ自動車をコンピューター制御で運転する自動運転技術と、電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)に代表される環境技術だ。

 自動車業界に詳しい浜銀総合研究所の深尾三四郎・副主任研究員は、日産自動車が出展したコンセプトカーに注目。日産の自動運転車は車両の近くにある物体までの距離を正確に把握できる「レーザースキャナー」などを採用。16年には高速道路上での自動運転機能車を市場投入すると表明している。

 深尾さんは「日産が他社に先駆けて市販するこの年が自動運転車元年になる」と強調。カルロス・ゴーン社長が2020年までに高速道路と市街地を走行できる自動運転車を販売すると表明したことにも期待感を示す。

 また、高密度バッテリーを搭載することで航続距離を500キロに達する開発中の次期リーフを出展したことに、深尾さんは「独フォルクスワーゲンがEVを強化する中で、先駆的にEVの普及に努めてきた日産にとって象徴的なものとなった」と評価した。


「西海岸」の攻勢

 日産が提案した自動運転車には完全自動運転を選択できるボタンを設けた。深尾さんは「運転手がハンドルを握ることによる『走る喜び』を提供するのがメーカーの従来の姿勢だったが、日産はこの壁を自ら打ち破った」とは驚きを隠さない。

 米西海岸のグーグルやアップルなど大手IT企業は、クルマの移動時間を有効活用するために完全自動運転車の開発に乗り出している。一方で自動車産業がひしめく東海岸の主要メーカーは自動運転車の対応は立ち遅れている。

 完全自動運転車の開発競争でグーグルなどが先行すれば、自動車産業の構図が将来的に変化する可能性も出てくる。

 自動運転車は将来、小型の公共交通のような役割を担えると期待されていることから、運転するのが苦手な若者や高齢者、障害者のほか、車の所有が困難な人たちに受け入れられやすいと深尾さんは分析する。

 さらに、人手不足の悩みを抱えコスト低減が求められるトラック業界での採用が進むとみている。「『ハンドルを握る』という言葉が死語になるということは当分ないと思うが、そうした動きは着実に進むだろう」と話す。


機能重視の背景は

 日本車メーカーが市販を意識したコンセプトカーの出展に力を注ぐ背景には、グーグルなどの異業種の参入に加えて、開発能力を急速に高める中国メーカーの存在がある。

 中国メーカーなどと差別化できるのは、日本が得意とする安全と環境の優れた技術。そのために性能や機能に軸足を置いてアピールする意識が日本のメーカーに高まっていると深尾さんはみる。東京モーターショーは、日本車に期待されている性能の高さをアピールできる絶好の機会というわけだ。

 各社のこうした動きが、会場に彩りを添えるコンパニオンにも変化が及ぼしている、と深尾さんはみる。優れた自社製品の性能や機能をアピールするために、各社のギャラリーで案内役として働く女性社員をコンパニオンにする事例も出ているという。

 前回のモーターショーでは若者にアピールすることが狙いの一つとあって、華やかな衣装をまとったコンパニオンが多かったが、今回は衣装の露出度は控えめで、落ち着いた大人の雰囲気を醸し出す女性が目立っていた。


ファン層にも提案

 レクサスは、フラッグシップの燃料電池車「LF‐FC」を世界初公開。安全と環境の性能面だけでなく、走り心地やデザインを追究したコンセプトカーを発表し、高級車があるべき今後の展開を打ち出した。


 トヨタ自動車は米国で先行発表した次世代ハイブリット「プリウス」を国内で初めて出展。屋根の頂点を従来より低くし、エンジンフードも低く抑えることでスタイリッシュなイメージを実現した。

 マツダはロータリースポーツカーのコンセプト「RX‐VISION」を出展。生産が途絶えていたロータリーエンジンに再挑戦するとして、クルマを愛するファン層を喜ばせた。

 深尾さんは、今後も走り心地と性能の両立を追究する高級車と、その対局の自動運転車の開発が日本のメーカー各社で競い合いながら進むとみる。

 さらにEVや燃料電池車など環境重視のクルマの商品化も加速していくことで、中国や新興国で増加する富裕層に対しても日本車の性能をアピールする傾向がさらに強まるだろうと話している。


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