蜂蜜のフェアトレードを通じてアフリカ南東部の国、マラウイを支援する横浜市内の団体が、10、11日に開かれる「よこはま国際フェスタ2015」に出展する。販売量が着実に伸びて現地の生産者に収入増をもたらし、進学できる子どもが増えている。
「オフィス五タラント」(横浜市港南区)の水野行生さん(48)は2008年、横浜で開催されたアフリカ開発会議(TICAD)の関連フェアで、マラウイ産の蜂蜜に出合った。国際協力機構(JICA)がマラウイ政府と協力し、商品化したもの。蜜源がマンゴーの花であり、味も確かだったので、日本で売れると水野さんは確信。輸入販売を始めた。
年間5キロだった輸入量は、1トンまで伸びた。取引するマラウイの村の生産者数は倍増し、収入も増えた。学費が払えずに子どものほとんどが中学に通えなかったが、今では村の進学率は6割近いという。「現生産者の販売拡大を促すとともに、もっと多くの生産者と取引したい」と、将来を見据える。14年からはケニアの蜂蜜も取り扱い、支援の場を広げる。
今年1月、マラウイで大洪水が起こり、村の巣箱100個が流された。インターネット上で多数の人々から出資を募るクラウドファンディングで、40日かけて50万円を集め、新しい巣箱を現地に提供。「若者からも共感のメッセージが寄せられ、支援の広がりを感じた」と笑顔を見せる。
問い合わせは、オフィス五タラント電話045(832)9718。
◇
国際フェスタは10、11日、横浜市中区の象の鼻パークで開かれる。国際協力・交流、多文化共生などに取り組む100の団体が、活動内容のパネル展示や各国の料理を提供する。入場無料。午前10時半~午後4時。問い合わせは、事務局電話045(662)6350。