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そごう30周年<6>将来像 街全体でもてなしを

経済 | 神奈川新聞 | 2015年10月8日(木) 11:54

 make the future with you-。横浜駅東口・そごう横浜店の開業30周年のキャッチコピーだ。「歴史と文化を受け継ぎ、横浜の未来を、ともにつくっていきたい。you(=あなた)はお客さまであり、お取引先企業だ」。店長の岡田正俊(58)は、表現に込めた思いを熱っぽく語る。

 開業から30年。旧運営会社の経営破綻やリーマン・ショックといった試練を乗り越え、今や全国百貨店の売上高トップ10に入るまでに成長した。岡田は支えてくれた多くの人に感謝する一方、「親身な接客、清潔感、鮮度といった基本の徹底が重要」と気を引き締める。30周年に向け、地下正面入り口の扉の取っ手を従業員と一緒に磨き上げてきたのも、そうした思いからだ。

 今後の方向性として掲げるのが「個店主義」。30周年にあたり、横浜ならではの上質な商品を厳選、「YOKOHAMA GRAND」の名で発信を始めた。地域に徹底的にこだわった店を追求していく考えだ。

 「横浜は素晴らしいポテンシャルを持っている。店も、このエリアも、まだまだ伸びる可能性はある」。そう確信する。

 同じ横浜駅の西口も今秋、大きな節目を迎える。JR東日本が事業主体の「横浜駅西口開発ビル(仮称)」のうち、駅前棟の新築工事がいよいよ始まる。

 高さ約135メートル(地上26階・地下3階)、延べ床面積約9万8千平方メートルのビルは、ルミネや横浜ステーシヨンビルが運営する商業施設とオフィスで構成。東京五輪が開かれる2020年の開業予定だ。

 「ようやくここまできたか、という思い」。感慨深げに語るのはJR東日本横浜支社長の平野邦彦(60)。前職は本社のターミナル計画部長で、西口の開発に長く携わってきた。東日本大震災後の計画見直しなど紆余(うよ)曲折があっただけに、“横浜の新たな顔”への期待は大きい。「完成すれば周辺のまちづくりが本格的に動きだすきっかけとなるはず。横浜全体の活性化につながればと思う」

 1日に約220万人が利用する横浜駅。首都圏有数のターミナルという位置づけは昔も今も変わらない。しかし、街の変遷を見つめてきた西口・横浜岡田屋社長の岡田伸浩(62)は駅一帯の集客力に、やや陰りが出ていると肌で感じている。「開発の進むみなとみらい21(MM21)地区など他のエリアに流れている可能性がある」と指摘する。

 今後、駅東西自由通路と西口地下街を結ぶ階段、通称「馬の背」を解消しバリアフリー化する工事が進められる。実現すれば電車やバスの乗り換え客の多い西口から東口、さらにはMM21地区への回遊性が高まると岡田は予想する。「各施設がよほど特色を打ち出さなければ埋没してしまう」

 少子高齢化、人口減、都市間競争の激化…。横浜駅東西が直面している課題は少なくない。「限られたパイを奪い合うのではなく、どうしたら街に人が集まり、リピーターになってくれるか考える視点が重要」と岡田。東口・横浜新都市センター専務取締役の友田勝己(61)は、これからの商業施設が追求すべきものはハード、ソフト両面での快適さだとした上で、「街全体として、おもてなしの雰囲気をつくることも重要」と強調する。

 日々、進化を遂げる横浜駅東西。客を呼び込むための試みに、終わりはない。=敬称略 【おわり】

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