横浜商工会議所の定例会見が15日開かれ、10月末で退任する佐々木謙二会頭は横浜の将来像について、観光・MICE(国際会議や展示場の総称)都市として「世界中から人が来ることが最も重要」との考えを示した。
退任前の最後の会見となり、3期8年で商議所の財政基盤の強化、部会の再編、会員増などに取り組んだと振り返った。後任となる上野トランステック会長兼社長の上野孝氏に対しては「(これまでの取り組みを)さらにレベルアップしてもらいたい」と期待を寄せた。
今後の横浜については港湾、工業、研究開発、物流の各都市として「いろいろな顔を持っている」とし、カジノを含む統合型リゾート(IR)を念頭に「にぎわいのある街にするためには、観光都市あるいはMICE都市として世界から人が来るようにすることが最も重要」と話した。
また横浜市が開発基本計画を策定した山下ふ頭について、川本守彦副会頭は歴史的重要性や2020年の東京五輪・パラリンピックなどを見据えた上で「横浜の将来において非常に大切な場所」と強調。「(IRは)あそこしかない。具現化する中でオール横浜、オール神奈川という態勢で堅実に進めていかなければならない」と述べ、将来的な市税収確保の観点から大規模開発が必要との認識を示した。