外国人観光客に安心して快適に横浜市内を観光してもらおうと、市はタクシー運行事業大手「飛鳥交通」(東京都)と連携協定を結んだ。今年度から同社は「おもてなしタクシー」と銘打った黄色い車体20台を市内で運行。英語対応のドライバーやWi-Fi(ワイファイ)サービスを備える。外国人利用客の動向調査も行い、市の観光施策に反映させる。
市観光振興課によると、インバウンド(訪日外国人)施策で自治体とタクシー事業者が協定を結ぶのは全国で初めて。車両は日産自動車のバンタイプ「NV200」を使用。米国・ニューヨークのイエローキャブをモデルとした黄色い車体が特徴で大型スーツケース4台を収容できる。英語で予約もできる。
乗車した外国人客の動向調査も実施。乗降場所や人数、利用料金、手荷物量などの情報を細かく分析し、市の観光施策の充実を図る。
同社は横浜を選んだ理由を「港町でマーケットとしても魅力」と説明。「うまくいけば車両台数を増やしたい」と話す。市は「最近の訪日旅行は団体より個人の傾向が強まっている。タクシー需要は旺盛になっており、今回の事業でより高いレベルでおもてなしができる」としている。