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将来見据え人材確保 業績回復で県内に動き

経済 | 神奈川新聞 | 2015年6月15日(月) 03:00

大勝が初めて実施したインターンシップ。大学生がフローリングを懐中電灯で照らし、へこみや傷の有無を検査した=横浜市内
大勝が初めて実施したインターンシップ。大学生がフローリングを懐中電灯で照らし、へこみや傷の有無を検査した=横浜市内

 県内企業が人材確保に動きだしている。好調な業績を維持するため、“逆三角形”になりつつある社内の年齢構成を是正するため、若者に選ばれにくい職種をてこ入れするため、と理由はさまざま。少子高齢化が進み、仕事や働き方が多様化する中、企業側は将来を見据え、新規・中途を問わずに多くの人材を確保しようと対策を練っている。

 富士古河E&C(川崎市幸区)は昨年8月、人材確保委員会を設置。2014年度に36人を中途採用した。ここ5年で新規・中途合わせて約200人を採用。不景気で希望企業に行けず、売り手市場になった今を好機と同社に転職した中途が少なくないという。「好調さを継続するために、増える仕事量をこなすだけの力をどれだけ養えられるかが鍵」と意気込む。

 本年度から中古家電市場に本格参入するブックオフコーポレーション(相模原市南区)。新規事業に伴い、年間約100億円の人件費をさらに約9億円増額。パートやアルバイトのスタッフを1店舗につき10%程度、約300店舗で計約600~900人増員する。

 長く続いた不景気は社内体制にも影響を与えた。「世代間の格差が広がっているのは間違いなく、何とかしなければ」と話すのは相鉄ホールディングス(横浜市西区)。06年度から新卒採用を控える。「まだ余剰感があるが、若手がいなくなるのは問題」と認識する同社は「人事制度の改革と合わせて採用も検討したい」とする。

 自動車部品を手掛けるイクヨ(厚木市)には今春、3年ぶりの新卒2人が入社した。「人員が足りない中でかなり無理して生産してきた」と同社。「ピラミッド体系もだいぶ崩れている」。将来の生産増を見込み、設備投資に加えて「今後もある程度の人数の新卒を確保したい」と述べた。

 建設業界は人材不足がより深刻だ。「思ったように売り上げがコントロールできない」と明かすのは、建物関連の機器製造を主力の一つに据えるオイレス工業(藤沢市)。受注は好調だが、建設業界の人手不足が自社にも影を落とす。建設工事が遅れるため、機器の納入も遅れ、売り上げが計画通りに伸びない。「おととしぐらいから恒常的に続いている状況」だ。

 「仕事量を考えると、慢性的に人が足りない」。マンション建設を手掛ける大勝(横浜市西区)は若手、ベテランとも採用を強化した。2月に新卒採用を目的としたインターンシップを初めて実施。品質管理強化チームも新設し、定年退職した60代2人を採用した。

 運送業界も悩みは同様だ。神奈川中央交通(平塚市)は、バスの運転手の採用について「定員割れが続いている」と打ち明ける。今は運行に支障はない。ただそれは、約3600人の運転手の残業でカバーしているからだ。今後は女性や高齢者の雇用も進めたい考えだ。

 食品などの個人宅配も請け負うアルプス物流(横浜市港北区)は昨年後半に一時、ドライバーが70人ほど不足。経験者を中途採用するなどして解消した。定着率を図るため、昨秋から積み降ろしに補助作業員をつけるなどの工夫も施す。「作業負荷を軽減し、退職させないようにしたい」

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