
三井不動産(東京都中央区)は11日、海老名駅西口前に建設中の商業施設「ららぽーと海老名」を10月29日に開業すると発表した。同社の商業施設としては川崎市幸区、横浜市都筑区に次いで県内3カ所目。
同施設は昨年6月、駅西口周辺の土地区画整理事業地内に着工。約3万3千平方メートルの敷地に地上4階の店舗棟と同6階の駐車棟を建設している。
店舗面積は約5万4千平方メートル。幅広い年齢層を対象に衣料、雑貨などの物販、飲食店など262店舗が入店。30~40歳代の女性をメーンターゲットにした高島屋の新業態店も出店する。
同社によると、施設コンセプトを「都会を感じ、交流を感じ」に決定。3、4階のフロアに開放的な造りにして海老名の中心(センター)を意識した「エビセン」ゾーンを設けて交流イベントなどを開催する。
商圏は半径10キロを設定。大和、伊勢原市、相模原市南部、寒川町などからの来店を予想している。
2階部分がJR相模線・海老名駅に直結。近接する小田急・相鉄線の海老名駅とは、市が拡幅整備している屋根付きの連絡通路で結ばれる。
施設内の駐車台数は約1800台。ターミナル駅前の好立地だが、多くのマイカー利用が見込まれ、臨時駐車場やシャトルバスの運行など周辺の交通渋滞対策を検討しているという。
同社は「海老名駅東口の商業施設とは店舗展開が重なる部分もあるが、海老名の来街者を増やす相乗効果で街全体を盛り上げたい」と話している。
◇渋滞対策も
海老名市はこのほど、海老名駅周辺の交通渋滞対策を検討するプロジェクトチームを庁内に設置した。
同駅西口は「ららぽーと海老名」の10月開業を中心としたまち開きと、中央図書館の大規模改修の完了時期が重なり、交通渋滞の悪化が懸念されている。
チームは、策定を進めている道路交通対策計画の施策や当面の職員動員体制、マイカー利用の抑制のためのPR方法などを具体的に検討するという。