横浜税関がまとめた11月の横浜港の貿易速報によると、輸出額は前年同月比11・7%減の5340億円で9カ月連続、輸入額は14・3%減の3175億円で15カ月連続で、ともに減少した。
輸出は、中国向けが電気回路関係の機器や半導体製造装置などの伸長で、7カ月ぶりに増加に転じた。品目別では、自動車が25・6%減で7カ月連続の減少。関税の上昇を見越した駆け込み需要でイスラエル向けが伸びた一方、生産拠点の移転や原油安による景気後退の影響などで米国(33・4%減)、サウジアラビア(66・5%減)向けの落ち込みが大きかった。
自動車の部分品(3・4%減)は13カ月連続、金属製品(23・9%減)は6カ月連続、石油製品(71・8%減)は5カ月連続でそれぞれ減少した。一方で、アラブ首長国連邦向けの蒸気タービンの部分品が伸長し、原動機は13・3%増と5カ月ぶりに増加。中国向けの化粧品や美容液の好調が持続し、精油・香料・化粧品類も37・5%増と10カ月連続で増加した。
輸入の品目別では、円高の影響などで非鉄金属が6・6%減で2カ月ぶりに減少。他港へのシフトで中国やベトナムからの落ち込みが大きかった衣類・同付属品(54・4%減)は8カ月連続で減少した。一方で、液化天然ガスは45・8%増と3カ月ぶりに増加した。
輸出額から輸入額を差し引いた額は2165億円の黒字。7・7%減となり、2カ月連続の減少となった。