
県内で数軒しかないといわれるアジサイ生産農家で出荷作業が本格化している。横浜市神奈川区で30年以上栽培を手掛けている小川誠さん(60)は来月上旬にかけて、1400~1500鉢を都内の市場に送り出す予定だ。
小川さんのハウスでは、やや大きめの8号鉢(直径約24センチ)を中心に14品種を1年半以上かけて育てている。寄せ植えではなく「1本の挿し木から少なくとも10輪以上咲かせたい」と小川さん。アジサイの栽培で最も難しいのは「色出し」(発色)で、土や肥料、水素イオン濃度の徹底した管理が必要と説明する。
ここ数日、ハウスの屋根を遮光ネットで覆うなど暑さ対策も欠かせない。近年の気温上昇の影響か、「淡色や青系といった涼しげに見える色のアジサイが消費者に好まれている」(小川さん)という。