日産自動車(横浜市西区)は13日、2014年度の世界販売台数が前期比2・5%増の531万8千台で過去最高だったと発表した。日本市場は減少したものの、北米や西欧が好調で、世界市場の占有率は前年度並みの6・2%だった。15年度は米国や中国などでの新型モデルの投入が販売成長に寄与すると見込み、世界市場の伸びを上回る4・4%増の555万台を計画、過去最高更新を目指す。
14年度の販売台数は、日本市場が13・3%減の62万3千台だった一方、北米では11・0%増の182万9千台で過去最高を記録。世界最大の市場である中国では、依然として日系メーカーを取り巻く環境は厳しく、新たな排気規制で小型商用車メーカーが軒並み販売を落とす中、0・5%増の122万2千台を維持した。欧州は11・7%増の75万5千台で、ロシアを除くと13・9%増の58万2千台。その他(アジア・オセアニア、中南米、中東)は1・1%増の88万9千台だった。
15年度の販売台数は、日本市場は引き続き3・7%減の60万台とする一方、中国が6・4%増の130万台、北米が5・0%増の192万台、欧州が4・6%増の79万台、その他は5・7%増の94万台といずれも増加を見込む。
中国合弁会社に持ち分法を適用した15年3月期の連結決算は、売上高が8・5%増の11兆3752億円、営業利益が18・3%増の5896億円、当期純利益は17・6%増の4576億円。16年3月期の業績見通しは、売上高が6・4%増の12兆1千億円、営業利益が14・5%増の6750億円、当期純利益は6・0%増の4850億円。
カルロス・ゴーン社長は「市場の厳しい環境にもかかわらず、14年度も確かな業績を残した」と評価。「コストと販売管理の徹底、新車攻勢、(ルノーとの)さらなるアライアンスの相乗効果の創出が成長につながる」と述べた。