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横浜銀行との統合狙いは? 東日本銀行・石井頭取に聞く

経済 | 神奈川新聞 | 2014年12月19日(金) 03:00

東日本銀行の石井道遠頭取
東日本銀行の石井道遠頭取

東日本銀行の石井道遠頭取に、横浜銀行と統合する狙いや今後の展望を聞いた。

-経営統合の経緯は。

「私どもは都内に47店舗を構え、年2千件の中小企業の新規融資を開拓しており、他行に比べれば高い利ざやを確保してきた。だが、金融庁が言うように地方で人口減少、地域経済が縮減する中で、その裏返しとして、東京にはビジネスチャンスがある、と多くの銀行が進出してくる。都内での金利競争は激しく、将来を見据えると、地方と同じ経営課題に直面する。また、今年90周年を迎えたが一度も合併を経験しておらず、銀行としての規模が劣後する。都内では給与振り込みなどの流動性預金がどうしてもメガバンクに行き、定期預金主体になるので資金調達でコスト高になる構造的な課題もあった」

-関東一円に展開する東日本銀が、横浜銀をパートナーに選んだ理由は。

「貸し出しの75%は東京で、経済基盤が一体の神奈川に基盤を持つ銀行と組めば効果が見込め、重複が少ないので補完関係をつくりやすい。私どもは個人取引が課題で、海外拠点も研究所もない。横浜銀はそれらを持っているし、地域トップのブランド力で低利での資金調達力もある」

-今後の協議は規模が大きい横浜銀が主導し、対等な関係は難しいのでは。

「主導か対等かという問題ではない。さまざまな面で横浜銀が私どもより優れているのは事実だが、持ち株会社方式なので銀行の看板や個性は残る。ただ、両行がばらばらになって、意識が張り合う危険もあるので、持ち株会社の権限を強くし、経営・営業戦略を主導する体制にしたい。個々の銀行にプラスかマイナスかという損得は捨て、グループ全体でプラスにする協力関係を築いていく」

-行内の反応はどうか。

「発表前は、吸収合併と行員が受け止めるのではないかと懸念した。合併ではなく、持ち株方式であることや、店舗運営の効率化は、統合がなくても自主的にやるべき経営課題だったことを丁寧に説明し、理解が進んでいる」

-東京の営業基盤は強固と聞いているが、統合で戦い方はどう変わるのか。

「用がなくても自転車で取引先に顔を出すといった、非効率かもしれないが昔ながらのやり方をしている。地銀は拠点がないと営業力を展開できず、近年は三田や東日本橋、今後も青山など都心部で出店していく。管理機能の共有化や、店舗合理化で浮いた経営資源を新店舗に投入できるのは大きい」

「都内では大規模再開発が進んでいるが、大銀行に伍(ご)して一角に食い込んでも、うちは何百億円も融資する力がない。そのため取引先が地権者であっても、みすみすチャンスを逃すこともあった。横浜銀の資金力を生かせれば、グループ全体で発言力が増し、都内での資金仲介力も高まる」

-東日本銀の強みで、横浜銀も展開できるものは。

「融資の4分の1は不動産賃貸業だ。都内に土地を持っている方が、オフィスビルやマンションなどでどう収益を上げたらいいかを提案するノウハウと、空室率などのデータ蓄積がある。不動産関連は(過去の銀行の)失敗原因でもあるが、東京での地場産業というか、都市部では避けて通れない分野。土地の収益性をいかに金融と結び付けていくか、横浜銀と共同でブラッシュアップさせたい」

-両頭取が財務省出身であることが注目される。

「いちいち真意を確認しなくても意識を共有できる部分が多く、統合協議をスムーズに進められたのは事実。大きな物事を実現するのは、世の中の流れを見極め、果敢に立ち向かう気概が重要。(横浜銀の)寺澤頭取も役人時代から、そういう気概を持っている方で大変心強い」

いしい・みちとお 74年大蔵省(現財務省)入省。主税局長、会計センター所長兼財務総合政策研究所長、国税庁長官を経て、10年東日本銀行副頭取、11年4月から現職。東大法卒。東京都出身。63歳。

【神奈川新聞】

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