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新卒採用リーマン前水準 課題は人員確保/県内中堅中小調査

経済 | 神奈川新聞 | 2014年10月18日(土) 03:00

県内中堅中小企業の新卒採用予定
県内中堅中小企業の新卒採用予定

県内の中堅・中小企業の新卒採用意欲が高まり、来春の採用を予定する企業の割合がリーマン・ショック前の水準まで戻ってきたことが、浜銀総合研究所の調査で分かった。業績が好調な製造業での採用予定が大幅に増えている一方で、必要な採用予定者数を確保できるかどうかが課題になっている。

県内の中堅・中小企業に2015年春の新卒採用計画を尋ねたところ、「採用予定がある」は48・4%となり、08年(50・4%)以来の高い割合となった。リーマン直後の09年は34・0%、東日本大震災があった11年は39・7%に落ち込んでいたが、その間に見合わせていた企業が、新卒採用を再開する動きが広がっているという。

業種別では、製造業が54・0%に上った一方で、非製造業は45・2%にとどまった。同総研の小泉司主任研究員は「円安効果などで製造業の業績が回復してきたことが大きい」と分析する。雇用人員の「過剰」から「不足」を引いた雇用人員判断DIはマイナス22で、非製造業ではマイナス28とより不足感が強まっているものの、「消費増税以降、飲食業やサービス業などで売り上げが落ちていることが影響している」と採用増には踏み切れない企業も多いという。

また、採用予定者数の確保の見通しについては「確保できる」が前年比8・9ポイント減の11・8%にとどまったのに対し、「確保できない」は同15・0ポイントも急増して29・9%となった。業績が改善している大企業が採用枠を大きく広げ始めた影響で、製造業を中心に中小企業の新卒採用が難しくなる懸念が出ている。

調査は9月に1250社を対象に実施し、487社が回答した。回答率39・0%。

【神奈川新聞】

 
 

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