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【社説】地銀連携活発化 新たな動き結実するか

経済 | 神奈川新聞 | 2014年9月18日(木) 10:30

地方銀行が都道府県の枠を超えた連携を活発に進めている。商圏を拡大して収益源を多様化する動きは、人口減社会が進むなか、本業の貸し出しの伸びが期待できない危機感の裏返しでもある。

今月設立された「地域ヘルスケア産業支援ファンド」は、病気を予防する健康産業や医療・介護事業を地方で育成するための基金だ。出資するのは、政府系ファンドの地域経済活性化支援機構と横浜銀行をはじめとする地銀5行などだが、全国に拡大させたい意向だ。

横浜銀はこのほか、6地銀と連携し、地銀連携産業調査センターを運営。融資先開拓のための審査力向上、コンサルティング機能強化による地域経済活性化を狙う。さらに三井住友信託銀行と投資信託の商品開発・販売で業務提携し、資産運用会社の共同設立を目指している。

また、福岡銀など9行が、企業再生や融資、企業の合併・買収(M&A)などで取引先の相互紹介で提携し、千葉銀など6行が大規模災害時の相互支援で提携した。

さまざまな方面から「アベノミクスは全国津々浦々に行き渡っていない」との指摘がある通り、大都市部と比べ、地域経済は企業業績の回復が鈍い。当然ながら資金需要も伸びず、貸し出し先に比較して金融機関が多すぎる状態が続いている。

金融庁の予測によると、2025年には、12年比で全都道府県において貸出金が減る。これまでの事業にとどまっていては、信用不安さえ引き起こしかねないとの懸念もある。同庁は、中長期に持続可能なビジネスモデルを描くには、業界再編しかないというのが基本スタンスだ。

東京証券取引所などに上場している地銀85行の4~6月期決算によると、純利益は前年同期比で過半数の47行が減少。新たな収益源を確保して成長軌道を描けなければ、再編を求める圧力が強まる可能性がある。あくまでも単独での生き残りを目指したい地銀が、広域連携に活路を見いだすのは自然な流れでもある。

冒頭のファンドは、リハビリ、食事宅配、見守りなど、地方で起業する事業支援を想定。高齢社会の進展で需要が増すことが確実だ。多行連携でリスクを減らしつつ、返済期限のある融資ではなく投資で中長期に支え、地域の課題解決を図る仕組み。地銀連携の新たなモデルとして今後の動向を注視したい。

【神奈川新聞】

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