横浜税関が21日発表した7月の横浜港貿易速報によると、輸出額は前年同月比9・5%増の6141億円だった。自動車や重電機器などが伸び、3カ月ぶりに増加した。輸入額は12・5%増の4千億円で、16カ月連続で増加となった。
輸出では、自動車(41・0%増)や重電機器(41・9%増)などが増加。自動車は米国や中国向けの乗用車が好調。なかでも中国では富裕層向けに、ハイブリッド車などの環境に配慮した高級車の需要が高まっているという。重電機器は、アラブ首長国連邦やベトナム向けに、発電機の部分品などが増加した。
一方、減少したのが自動車の部分品(11・3%減)や金属製品(12・4%減)、ポンプ・遠心分離機(8・2%減)。金属製品では、英国やインド向けのプレス用工具が前年に伸びたため、その反動で落ち込んだ。
輸入が伸びた品目は、原油・粗油(4・4倍)、非鉄金属(20・3%増)、金属製品(33・8%増)。非鉄金属では、韓国から工業用の銀、アルゼンチンから缶などに使用されるアルミニウムが増加した。一方、天然ガス・製造ガス(32・0%減)、衣類・同付属品(13・6%減)、有機化合物(18・1%減)は減少した。輸出額から輸入額を差し引いた額は4・3%増の2141億円の黒字で、5カ月ぶりの増加となった。
【神奈川新聞】