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【社説】羽田連絡道路 特区の一体化を優先に

経済 | 神奈川新聞 | 2014年7月19日(土) 10:43

社説
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ライフサイエンス(生命科学)特区の中核を成す川崎臨海部・殿町3丁目地区と羽田空港を結ぶ連絡道路が整備される見通しになった。

10年来の懸案だった。この間、同地区では医薬品、医療機器開発に関連する研究機関や企業の集積が進んだ。空港直結の効果が対岸の東京都大田区側も含め特区内の一体化、利便性向上につながるよう、連絡道路の役割を位置づけるべきである。

かつての「神奈川口構想」は、羽田空港再国際化を神奈川全域の活性化につなげる狙いがあった。まず連絡道路を核にした青写真を描き、企業などを呼び込む腹づもりであったといえよう。結果的に大田区の反発を招き、構想自体が宙に浮いた。

今や羽田国際化が実現し、川崎臨海部、大田区双方では特区構想の具体化が進んでいる。こうした状況を踏まえれば、連絡道路は広域性よりも、特区域に限定した交通インフラとして捉えるべきではないか。むしろアジア各国・地域などとの交流促進に軸足を置くことが、結果的にハブ空港を核にした国際拠点の形成につながるといえよう。

国際的な会議、展示会を担っていけば、立地優位性はさらに高まろう。国内の研究機関や企業のみならず、創薬や医療機器の分野で高い競争力を持つ世界のメーカーも引きつけるのではないか。

革新的な医薬品・医療機器の開発を進める上で、世界標準の確立は不可欠である。国際共同治験の実施は、海外では承認されている医薬品、医療機器が国内では実用化には至っていない「ドラッグラグ、デバイスラグ」を解消するための有力な手段になる。

今後、空港周辺地域を一体化したまちづくりを進めるために、地元自治体をはじめ、国や県、都などステークホルダー(利害関係者)が話し合う場を設定すべきである。連絡道路で結ばれる特区内での土地利用や役割、機能分担のあり方を早急に集約する必要があろう。

広大なさら地だった殿町3丁目地区の再開発が成功したのは、空港への近接性ばかりでなく、目指すべき姿、誘致対象を明確に打ち出した点にある。その結果、生命科学の基礎研究、臨床研究、治験への橋渡し研究、安全性、有効性の評価といった製品化に不可欠な機能を網羅する国内でもまれな地域づくりが可能になったといえよう。

【神奈川新聞】

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