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寒川町が観光事業に本腰 さがみ縦貫道開通で

経済 | 神奈川新聞 | 2014年7月11日(金) 03:00

寒川神社に続く参道。構想案の一つには、さらに東側に参道を造り、商店を並べる計画もある=寒川町
寒川神社に続く参道。構想案の一つには、さらに東側に参道を造り、商店を並べる計画もある=寒川町

県央地域を南北に貫くさがみ縦貫道路が本年度中に全線開通するのを前に、寒川町は観光事業を本格化させる。毎年多くの参拝客が訪れる寒川神社(同町宮山)を中心に、商業や農業が一体となった新たな観光拠点づくりの具体化を目指す。

「相模国一之宮」として知られる寒川神社には、正月三が日だけで約41万人の参拝客が訪れる。だが、参拝後はそのまま町を離れてしまう人が多く、町内の観光にあまり結びついていないのが現状という。

このため、縦貫道寒川北インターチェンジ(IC)-海老名ジャンクション(JCT)間が本年度中に開通し茅ケ崎JCTから高尾山ICまで全線が開通するのを契機に観光客誘致に力を入れようと、町と寒川神社、町商工会、JAさがみ、町観光協会の5者は昨年11月、「寒川町観光事業検討協議会」を発足させた。

観光拠点の整備案は、これまでも浮上してきた。2009年には、町商工会が「寒川神社東参道まちづくり構想案」を町に提案。神社に続く参道に土産物店や飲食店を並べ、大型バスの駐車スペースなども備える計画で、神社周辺の農地を農業公園にする案なども盛り込まれた。だが費用や経済効果が明示されていなかったこともあり、具体化してこなかった。

町は町議会6月会議で可決された2014年度一般会計補正予算に、観光振興事業費1540万円を計上。同構想を含め、今後さまざまな案を基に経済波及効果を算出し、具体化に向けて検討する。

町観光協会は「神社目当てに訪れる年間180万人の観光客を250万人に増やしたい」と意気込む。常勤職員を置き、今後は土日祝日も開放。町の特産品なども販売する予定という。

同神社も、全線開通後は車利用の参拝客の増加を期待する。担当者は「駐車場の確保だけでなく、周辺道路の整備なども必要になる」とした上で、「神社周辺が活気づけば、参拝客だけでなく、さらに多くの観光客が集まるはず。神社としても町の観光振興に協力していきたい」と話す。

農業との連携も課題だ。神社周辺は農業振興地域で開発が制限されている一方、農家の高齢化や後継者不足の問題もあり、町産業振興課の担当者は「商業だけでなく農業も守っていく必要がある。仮に農地が減っても、観光客の増加が農業振興にもつながる事業を考えたい」と話している。

【神奈川新聞】

 
 

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