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変わる街 圏央道「相模原区間」開通(上) 企業進出 加速する拠点形成

経済 | 神奈川新聞 | 2014年6月26日(木) 11:30

圏央道の相模原愛川IC隣接地で進められている当麻宿地区土地区画整理事業。奥に料金所=相模原市南区当麻
圏央道の相模原愛川IC隣接地で進められている当麻宿地区土地区画整理事業。奥に料金所=相模原市南区当麻

県央地域を南北に貫く圏央道(さがみ縦貫道路)の相模原愛川インターチェンジ(IC)-高尾山IC間(延長14・8キロ)が28日開通する。今回の開通で、都心から放射状に延びる東名高速と中央道、関越道の三つの高速道路が結ばれる。移動時間の短縮だけでなく、産業の集積や地域の活性化、救命活動での広域連携なども見込まれる。多くの関係者が期待する圏央道の可能性を探る。

■アクセスの良さ

昨年8月末、相模原市中央区田名に国内最大規模の大型物流施設「ロジポート相模原」が完成。5階建て、延べ床面積約21万平方メートル。東京ドームの約4・5個分に相当する。相模原愛川ICまでは約4キロだ。

共同開発のラサール不動産投資顧問(東京都千代田区)と三菱地所(同)は、「首都圏のほか東日本、名古屋方面などをカバーする拠点として、非常に高い評価を得ている」。食品・日用品雑貨などの企業との契約率は9割を超えたという。

JR、京王線橋本駅近くで来年1月末に完成予定の物流施設「ロジポート橋本」(緑区大山町)も「引き合いは複数あり、順調」と、圏央道効果を挙げる。

■立地特性生かす

こうした民間主導の企業進出に対し、同市も市内に設けられたIC周辺の立地特性を生かして新たな産業拠点の形成に取り組んでいる。相模原愛川(南区)と14年度中に開設予定の相模原(緑区)の両IC周辺に、計4カ所を位置づける。

相模原愛川ICに隣接する当麻地区(事業区域約81ヘクタール)では、IC南側の宿地区約14・5ヘクタールで先行的に組合施行の土地区画整理事業が進んでいる。区画のほとんどは工業用地。金井昌樹理事長は「ICの力は大きい。秋には進出企業が決まる」と話す。

IC料金所隣接の街区は既に売却され、物流センターの建設が始まった。市の当麻地区拠点整備事務所は「一般には整備を終えてから企業に売り込むが、整備前から問い合わせが多かった。いまだに毎日のようにある」と、驚きの表情だ。

■税収確保に期待

相次ぐ大型物流施設の新設は相模原市内だけでも5カ所。市は雇用の創出や税収確保に期待を膨らませる。加山俊夫市長は「5カ所で5千人の雇用が生まれ、固定資産税など税収増も8億円ぐらいになるのでは」と、推計するほどだ。

ある物流企業の担当者は、圏央道沿いの魅力についてこう打ち明けた。「アクセスもさることながら、人口の多さも大きい。北関東などと違い、容易に労働力を確保できる」

【神奈川新聞】


圏央道(さがみ縦貫道路)
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