川崎信用金庫が4日発表した2014年3月期決算は、純利益が前期比41・1%増の30億1900万円で、4年ぶりの増益だった。貸出金利回りの低下により、売り上げに当たる業務収益が5年連続で減少し、5・3%減の270億3200万円だったものの、企業倒産の減少で不良債権処理費用が5億4300万円減少したほか、株式などの売却損も9億3900万円減少したことが、減収を大きくカバーした。
貸出金残高(3月末)は、住宅ローンなどの個人向け残高が64億円伸び、0・61%増の9698億円だった。預金残高(同)は、創立90周年記念の特別定期で1255億円を集めるなど、2・12%増の1兆7827億円。本業のもうけを示す実質業務純益は10・7%減の36億4500万円だった。自己資本比率は17・78%。
15年3月期は、貸出金利回りの低下傾向が続くほか、株式売却関連などの特殊要因も見込めないことから、業務収益264億円、純利益15億円の減益を予測している。
【神奈川新聞】