ブックオフコーポレーション(相模原市南区)は24日、ヤフー(東京都港区)と資本業務提携契約を締結したと発表した。書籍、CDなどブックオフの商品在庫をヤフーが手掛けるオンライン・オークションサービス「ヤフオク」に出品し、流通させるなどの内容。両社は、ネットと実店舗をつないだ新しいリユース市場を創出、双方の企業価値が向上するとの考えで一致した。
第三者割り当てにより、ブックオフは新株式310万株をヤフーに発行。また、新株予約権付き社債77個を発行しヤフーに割り当てる。ヤフーの出資額は計約100億円。いずれも期日は5月15日。社債をすべて転換した場合、ブックオフ株式の4割超を占めることになり、筆頭株主となる。
ブックオフは、これまでもヤフオクに出品するなどしてきた。同社は2700万人超の利用者がいるヤフオクの知名度や集客力を活用、販路拡大により商品の販売効率を高める。一方でヤフー側も全国に約千の店舗を構え、気軽に売りに行ったり、買い取ったりできる仕組みが整うブックオフとの相乗効果に期待を寄せているという。
今後は、ブックオフ店舗にある中古本の販売をヤフオク上でも展開。現在は200万冊というヤフオクでの中古本の取り扱いを、2016年度までに1千万冊に増やす。
両社は書籍、CDなど以外の買い取り事業の拡大に向けた連携も進める。ブックオフは、家庭で不要になった電化製品や家具などの訪問買い取り「ハグオール事業」を展開しているが、今年7月、店舗内に総合買い取り受付窓口を設置。買い取った商品は、ヤフオクに出品する。
これらの施策の実現に向け、両社は15年度中に、日本最大級となる物流施設(リユースセンター)を開設する予定という。
【神奈川新聞】