JR線と東急線が乗り入れる武蔵小杉駅(川崎市中原区)周辺に、新規商業施設の開業が相次いでいる。19日には三井不動産が手掛ける「三井ショッピングパークららテラス武蔵小杉」が開業。今秋には、セブン&アイ・ホールディングスが大型施設をオープンする予定だ。最近は高層マンションが増え、「住みたい街」ランキングの上位に入る人気のエリア。各社は、地域の持つ潜在能力や将来性に期待を寄せている。
東急東横・目黒線武蔵小杉駅南口直結のららテラスは地下1階(駐車場)、地上4階建てで、店舗面積は約8千平方メートル。「街のにぎわい」や「日常生活の彩り」をコンセプトに、食品や雑貨、ファッション、クリニックモールなど全72店舗が入る。
東京急行電鉄が昨年4月に開業した商業施設「武蔵小杉東急スクエア」や、三井不動産が開発した高層マンションとも直結。同社は、ららテラスの開業を、同駅南口地区再開発事業の集大成と位置付ける。
東急スクエアとは計画段階からすみ分けを意識。カジュアル衣料やレストラン、総菜店などが充実する同施設に対し、感度の高いファッション専門店やカフェを配し回遊性や相乗効果を狙う。「東急スクエアと一体の商業施設ととらえてもらえれば」と期待する。
一方、セブン&アイは今秋、商業施設「グランツリー武蔵小杉」を駅から徒歩4分の場所に開業する。店舗面積は地域最大規模の約3万7千平方メートルを誇り、約150の専門店で構成。グループ力を結集し、イトーヨーカドーやそごう・西武、ロフトなども出店、「これまでにはない新しい業態に挑戦する」と意気込む。
主なターゲットは、子育てや仕事に熱心な女性とその家族。屋上公園を設置し休憩スペースや授乳室を充実させるほか、インターネットと実店舗の融合も進めるとしている。
セブン&アイは「将来性があり、今後の成長が見込める地域。お客さまの求める新しい商品やサービスを訴求し、エリアの魅力向上につなげたい」と話している。
【神奈川新聞】