最新のIT技術は社会をどう変えるのか。富士ソフト(横浜市中区)が先進的に取り組む働き方改革の行方とともに、坂下智保社長に聞いた。

─人工知能(AI)技術の現在地は。
「音声・画像の分野での利用が進んできた。人の顔の特徴を把握し、同一人物を割り出すような形だ。言語処理の世界では日本語が後れを取っている。当社のAI技術も国内トップクラスとはいえ、山登りなら2、3合目に過ぎない。まだまだ進化の余地がある」
─IoT(モノのインターネット)の仕組みとは。
「あらゆるモノにIT機器を付けてデータ化し、情報を集約するイメージだ。その前提には、データを集めれば新しい価値を生み出せるという考え方がある。しかし好事例はまだ少ない。自分たちのビジネスに投影させて何ができるか、各企業が模索している」
─個人情報が丸裸にされてしまう懸念がある。