ソフトウエア開発大手の富士ソフト(横浜市中区)が今春、創業50周年を迎えた。半世紀の軌跡と新時代の成長戦略、日進月歩のデジタル技術やIT業界の展望について、坂下智保社長に聞いた。

─事業内容と特色は。
「組み込み系、業務系のソフトウエア開発に加え、プロダクト事業という3本の柱があり、売上高の約3分の1ずつを占めている。組み込み系と業務系のいずれかに軸足を置く企業が多い中、顧客のあらゆる依頼にワンストップで応えられるのが強みだ」
「組み込み系のソフトウエア開発は難度が高いが、受託開発の分野では日本一を誇る。業務系も、合併や他社人材の受け入れにより国内トップレベルに至った。既製品などを扱うプロダクト事業は収益率こそ高くないが、顧客の呼び水になっている」
─業界大手の地位を築いた要因は。