
近年増えてきた電気自動車(EV)などの事故に対応するため、厚木市消防本部は3日、「電気自動車等教養研修会」を市北消防署睦合分署(同市三田)で開いた。厚木消防署や北署の消防隊員、救急隊員ら約100人が参加、EVの構造や基礎知識などを学んだ。
市内ではEVの火災や救助事案は起きていないが、EVは作動時に約400ボルトの高電圧が流れており、ガソリン車とは異なる対応が求められている。
研修会では、市内に研究所がある日産自動車の各部門の技術者が講師を務め、高電圧が流れる部位や感電防止のための注意事項を説明。救助時に高電圧システムを遮断する方法のほか、火災や水没、衝突でバッテリー液が漏れた時の対応などを伝授した。
同社のEV「リーフ」も登場、参加者は実際に本物を見ながらこれまでの内容を確認した。質疑では「衝突では前部がつぶれていることが多い。どこまで高電圧システムは衝撃に耐えられるか」「走行可能表示灯が消えていれば、救助に突入しても大丈夫か」など現実的な質問が続いた。
男性消防隊員(38)は「作業のポイントを分かりやすく教えてもらった。現場で生かせると思う」と話していた。
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