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未来を創る(5)市民潤う経済構築を 横須賀商工会議所90周年

経済 | 神奈川新聞 | 2018年11月17日(土) 11:09

平松廣司会頭
平松廣司会頭

 創設90周年を迎えた横須賀商工会議所。事業所数の減少や人口減に直面する市内経済の中で、使命である地域振興にいかに取り組むのか-。第12代会頭の平松廣司かながわ信用金庫理事長(69)に聞いた。

 -地域経済の90年間の変遷と現状をどう見るか。

 「横須賀は明治以降の横須賀鎮守府から始まり、海軍の軍港都市として発展した。戦後は造船、自動車など基幹産業の発展で人口も増えた。だが直近の10年では、関東自動車工業の撤退、住友重機械工業の浦賀ドック閉鎖に象徴されるように、製造業にとって魅力が薄らいでいる。道路のアクセスが1本しかなく、人件費も地方より高く、高コスト体質の半島経済に陥ってしまった。基幹産業の関連下請けの工場は相当数が消えた」

 「また以前は東京、横浜への近さが長所だったが、近いがゆえに勤め先も買い物もそちらに流れている」

 -市の人口は40万人を割り、2045年にも30万人を下回るとの推計もある。

 「横須賀経済にとって極めて大きな課題だ。勤め先が少ないことが問題だと思う。大学卒業後に市民が戻って働きたいと思っても、大きな受け皿がないために市外に行ってしまう。市と商議所が一体となって、数カ年計画で真剣に取り組まなければ」

 -商議所としてはどう取り組んでいくか。

 「世帯当たりの所得を上げ、横須賀に住んで良かったという環境をつくることが大事だと思う。例えば女性の起業は家計を直接潤す。教育費への余裕も生まれ、第2子が欲しいときの経済的な支えになる。商議所は、小さくとも地域の起業化や女性が取り組む事業化を力強く後押ししたい。長い目で見れば、外からの企業進出という他力に頼るよりも、自前で地域の事業化を積み上げた方が将来の横須賀のためになるはずだ」

 -商議所も関わってきた横須賀リサーチパーク(YRP)については。

 「これまで役割は認めているが、研究拠点ゆえに雇用効果は薄く、開発成果も地元の生産活動には寄与していない。衣替えすべき時期にある。開発成果を根付かせるために地元企業と連携した試作品製作などの仕組みも考えてみたい」

 -当面の経済活性化策は。

 「一番は観光だ。横須賀は京都、奈良のような宿泊客というより、日帰り客をいかに増やすかが課題だ。例えば海軍カレーが有名だが、数百人の団体客が食事できる場所もない。『カレーの街よこすか』と掲げているのだから、市にはそうした場所を考えてほしい。また浦賀ドックの跡地開発、ヴェルニー公園の施設開発、浦賀奉行所跡などは、さまざまある意見を商議所として一つにまとめていきたい。市民が潤う経済、観光客に金を落としてもらう仕組みをつくらなければならない」

 -今後の商議所の運営に当たっての方針は。

 「商議所は部会制度になっているが、工業、商業、サービスのいずれにも収まらない業種が増えている。介護事業者が高齢化に伴い増えており、部会とは別に研究会などの話し合いの場を設けたい。そこで意見を吸い上げたい。地域経済の課題を幅広く把握した上で、総合経済団体として行政と連携を密にしていきたい」 =おわり

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