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コロナ時代の便利グッズ 多用途フックで感染リスク低減

経済 | 神奈川新聞 | 2020年6月21日(日) 05:00

多用途に対応した「セイフティハンド」(同社提供)
多用途に対応した「セイフティハンド」(同社提供)

 自動車部品メーカーの湘南技研(綾瀬市)が、「新しい生活様式」に対応した商品を開発した。新型コロナウイルスの感染拡大予防策として、電車のつり革やエレベーターのボタンなどに直接触れるのを防ぐための樹脂製フックで、その名も「セイフティハンド」。自社のものづくり技術と女性社員の声を生かして完成させたといい、今後、同市のふるさと納税返礼品にも登録される予定。

 セイフティハンドは、輪になった部分を持ち、通勤や通学時にフック部分をつり革や手すりに掛けたり、フックの先端部分の突起でエレベーターや自動販売機のボタンを押したりできる。開閉式の小さなフックは傘や紙袋などを掛けられるほか、導電性材料を使用し現金自動預払機(ATM)の画面も操作できるなど多用途に使えるよう工夫した。

 開発のきっかけは、新型コロナの感染が拡大しつつあった今年3月、創業者の栗田光郎会長が「こういうものがあったらいいのでは」と発案して自ら図面を作製。色や形、使いやすさなど女性社員の意見を聞きながら試作を重ねた。


セイフティハンドを発案した栗田会長(湘南技研提供)
セイフティハンドを発案した栗田会長(湘南技研提供)

 強度の確保や材料の選定などに、自動車用部品を生産する樹脂成形の技術や経験を活用した。材料に銀イオンの抗菌剤を混ぜて抗菌効果を持たせたという。

 もともと「便利グッズを考えるのが好き」な栗田会長。セイフティハンドには、自ら図案を描いた四つ葉のクローバーのマークを入れた。「四つ葉のクローバーは幸せを届けるマーク。世知辛い状況だが、皆さんに幸せと健康を届けたい」と思いを込めた。

 セイフティハンドは、特許と商標登録を出願中。8色あり、23日から同社ホームページで販売する。送料込みで1個1250円(2個2200円)。企業名を入れるなどノベルティー用途にも対応する。問い合わせは、同社電話0467(70)2061。


 ◆湘南技研 1981年設立。資本金5千万円。自動車や電子機器向け金属精密プレス部品、樹脂成形品の製造などを手掛ける。綾瀬市早川2647の11。

 
 

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