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つながる車が市場けん引 トヨタ発売、県内でも人気

経済 | 神奈川新聞 | 2018年9月28日(金) 09:50

愛車と「会話」ができるLINEのトーク画面=神奈川トヨタマイクス本社店(横浜市神奈川区)
愛車と「会話」ができるLINEのトーク画面=神奈川トヨタマイクス本社店(横浜市神奈川区)

 トヨタ自動車が初代「コネクテッドカー(つながる車)」として6月に発売した新型クラウンとカローラスポーツ。発売以来、予想を上回る人気で市場をけん引している。両車種には独自の通信システム「DCM(データ・コミュニケーション・モジュール)」が標準搭載されており、車とさまざまなものが“つながる”機能が充実している。「端末」としての車が普及することによって実現する未来とは-。

 「このあたりでおいしいラーメン屋さんは?」「1・2キロメートル先の、横浜家系ラーメンのお店はいかがでしょう?」。初代コネクテッドカーには運転中にオペレーターを呼び出して、飲食店などの検索・予約・ナビの目的地設定までができるサービスがある。土地勘がない旅行先などでも、自分で検索することなく好みの店にたどり着くことができる。

 新型クラウンのコネクテッド機能は、「快適・便利」「安心・安全」に関する二つの機能群がある。「快適・便利」な機能としては、オペレーターを呼び出せるサービスなどのほか、LINE(ライン)を使って自分の車と「会話」ができる機能がある。カーナビを操作しなくてもLINEのトーク上で目的地の設定ができるほか、ガソリン残量、移動予想時間などが確認可能だ。

 「安全・安心」の機能では、車両が発報する情報を基に販売店からメンテナンスのアドバイスを受けられたり、走行データに基づき毎月の安全運転の度合いを診断、保険料割引に反映させるサービスなどがある。また、ドアロックやハザードランプの状態をスマートフォンで確認し、遠隔でロック・消灯の操作をすることができるなど、防犯の面でも機能が充実している。

 車が発信する情報はメーカーが受け取り、利用者に対して利便性を返していく。例えば、車が実際に「どの道を通ったか」を把握することで作成できる「通れた道マップ」は災害時にも広く活用されているという。

 新型クラウンを取り扱う神奈川トヨタ(横浜市神奈川区)によると、同車は全国的に順調な売れ行きだという。同社の担当者は「クラウン史上初めて、高性能スポーツカーの開発などで使用されるドイツのニュルブルクリンクでの走行テストを行っている。走る楽しさも感じられることが評価につながっているのでは」と分析する。

 現在、コネクテッドカーであることだけが購入の動機にはつながっていないが、「先進的な機能が便利だ」という反応が返ってきているという。

 これらのサービスは本来有料だが、新型クラウンではこれを3年間無料とし、広く普及させることを目指す。さらにトヨタでは、今後発売するほぼすべての乗用車にDCMを標準装備する計画だ。神奈川トヨタの担当者は「今後は利用者の声を反映して、より便利なものになっていくだろう。車に必須の機能として本格普及すれば、自動運転実現のための土壌も整っていくのでは」と話している。

 
 

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