小田急グループは26日、箱根町強羅に「小田急強羅ホテル(仮称)」を来年8月をめどに開業すると発表した。箱根に近年続々とできている高級志向の宿泊施設とは一線を画し、シンプルで親しみやすいホテルで差別化を図る。
同グループの同町でのホテル開業は5施設目。企業の保養所などとして使われていた箱根登山鉄道強羅駅近くの物件を取得し、今年末に大規模改修工事に着手するとしている。
同グループによると、「箱根に行きたいが高くて行けない」という声が多く聞かれていることから、ターゲットは家族連れや20~30代のカップルなど。訪日外国人客の利用も見据え、各部屋に畳を設けるなど和の雰囲気の中でゆったりと過ごせる施設にするとしている。
ホテル棟とコンドミニアム棟の二つの建物で構成。ホテル棟は5階建てで、客室が62室(2人1室で1人1万7千円~2万5千円)。足湯付きの中庭や大浴場を備える。
コンドミニアム棟は4階建てで、客室が10室(定員4~6人、1室2万円~3万円)。全室の窓際に箱根外輪山を望むビューバスが設置される。
同グループはホテル事業を成長分野と位置付け、2015年度から20年度までに全国に15店程度の出店を計画しており、強羅での開業はその一環。同グループの担当者は「箱根に新たなにぎわいを生み出したい」と語った。