
日本とベトナムの関係深化につなげようと、川崎と横浜両市の経済、芸能分野の関係者が今月、ベトナムを訪問する。高度な技術を持った人材育成を目指して現地の大学と協力協定を結んだり、イベントで舞台を披露したりして、今年で外交関係樹立から45周年となる両国の交流促進を後押しする。
訪問するのは川崎商工会議所、川崎を拠点に華やかな歌と踊りを披露するグループ、横浜市の「川島囃子(ばやし)保存会」のメンバーら。日本との外交関係樹立45周年を祝い、ベトナムのホーチミン市で21~24日に開催される「日越交流祭2018」に参加する。
川崎商議所は会員企業によるインターンシップ実施や人材育成などで、越日工業大学、ホーチミン市技術大学の2校と協定を結ぶ。山田長満会頭は「ベトナムの皆さんは勤勉で親日的。日本で学んだ技術を母国の発展に生かしてもらうことで、ウィンウィンの関係を築きたい」と強調する。
訪越団には、かわさき産業親善大使で俳優の神崎順さんとグループ「10(テン)カラット」、横浜市保土ケ谷区川島地区で江戸時代後期から伝承されている「川島囃子」の保存会メンバーも参加。
神崎さんは「日本の和を感じられるショーにしたい」、保存会の三村守会長(69)は「伝統芸能を通じて、礼に始まり礼に終わる日本人の心を伝えたい」と話している。現地では文化交流を通して友好を深めたい考えだ。