南足柄市の活性化などを目的に市と包括連携協定を締結している横浜国立大の学生が、地域での起業をテーマにした夏季集中講座に参加した。講座は協定に基づいた活動の一環で、学生は実際に市内で起業した人から体験談を聞くなどし、新たな事業を検討。土地柄を生かした、樹木の上に建てるツリーハウス型の宿泊施設などを加藤修平市長に提言した。
講座があったのは、今月上旬の3日間。学生19人が参加し、大雄山最乗寺に宿泊しながら早朝の座禅体験や起業家の話の聞き取りなどを踏まえ、起業を通じた地域課題を解決するプランについて、4グループに分かれて検討した。
提言では市内の宿泊施設が少ないという現状を考慮し、「他の観光地域と差別化を図ったツリーハウス宿泊施設の建設案」や「海外富裕層向けに市内の食材を使った高級弁当の輸出」「お坊さんカフェ」「市を挙げたまちおこしを題材にした映画を制作」など、いくつもの起業アイデアを提起した。
加藤市長は「ユニークで興味深いアイデアをまとめあげてくれた」と感謝し、「実現できそうな事業も数多くある。初めて訪れた学生さんは、ぜひ、ふるさと大使としての役割もお願いしたい」と要請した。