自動車に搭載された電子機器がどれだけ電気的ノイズを発しているか、または外部からのノイズに耐えられるか-。それを調べるため、メーカーなどが開発段階に行う電気的ノイズ試験で、より正確な試験結果を得られるよう開発されたのが「光伝送・給電方式の広帯域電磁波計測装置」だ。
開発が動きだしたのは2013年ごろ。従来のノイズ試験では試験装置本体と測定アンテナの間を電線でつなぐため、そこで電磁誘導が生じていた。
「そもそも電線を使わなければ、よりノイズの干渉を受けずに評価ができるのではないか、と考えた」と担当者。たどりついたのは通信用機器を多く手掛ける本業で磨いてきた光ファイバー伝送技術の活用だ。光ファイバーを用いれば電磁誘導の影響を受けずに給電し続けられるからだ。