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魅力的なブラジル食材模索 一般向けの小売りにも注力

経済 | 神奈川新聞 | 2018年1月30日(火) 14:54

ボリュームたっぷりの「タフな男のバーベキューセット」を発売した栗原豊治会長(左から2人目)らラテン大和の社員=綾瀬市
ボリュームたっぷりの「タフな男のバーベキューセット」を発売した栗原豊治会長(左から2人目)らラテン大和の社員=綾瀬市

 ソーセージや総菜など、ブラジル食材を専門で製造販売しているラテン大和(綾瀬市寺尾台1丁目)が、2020年にかけて県内で相次ぐスポーツのビッグイベントでの日本の活躍を願い、新商品「タフな男のバーベキューセット」を発売した。これまで、プロ向けの卸専門メーカーだった同社は16年秋から、一般向けの小売りにも力を入れようと、本社併設の直売所をオープン。社内に新設された「バーベキュー課」の若手社員を中心に、新商品開発を積極的に進めている。

 肉類の総量が約6・6キロというセットは、ボリュームたっぷり。内容は、ぐるぐる巻きにした生ソーセージ「リングイッサ」と「メガ生ソーセージ」、ブラジルで親しまれている豆の煮込み料理「フェイジョアーダ」、日本のもつ鍋にあたる「ドブラジィニャ」で、それぞれスパイスが食欲をそそる商品だ。

 バーベキュー課の嶋津美穂さんは「サッカーなどのスポーツが強いブラジルは、パワフルでタフなイメージ。日本も負けるな、との思いで作った」と話す。価格は、「パワフル」と語呂合わせした8820円(税、送料込み)。

 同社は、日本で初めてのブラジル食材に特化して製造、販売する企業として1990年に日系ブラジル人が創業。だが経営が立ちゆかなくなり、92年に栗原豊治会長が買い取った。ブラジル食材を手掛ける企業で日本人が経営する例は珍しく、17年には日本国内でのブラジルの食文化発展に貢献したとして、ブラジル人コミュニティーのメディア各社が選ぶビジネスアワードに選ばれた。

 主力の生ソーセージで、リングイッサはスパイスの配合などでおよそ100種の味がある。1日の製造で使用する肉類はおよそ1トン弱に上るといい、「地産地消で、地元産の肉を積極的に使うようにしている」と栗原会長は話す。

 これまで、県内外の飲食店に商品を卸すほか、相手先ブランドによる生産(OEM)などを展開してきた。だが、より広く一般消費者に親しんでもらおうと、16年9月に直売店「hALO PRATI(ハロープラチ)」を本社に併設。リングイッサなどの生ソーセージを店頭で販売するほか、インターネットでの通信販売にも力を入れてきた。

 直売所は口コミなどで顧客が増えてきており、同社は「より多くの方々においしさを届けたい」と話す。生ソーセージが一番おいしいのはじか火焼きということで、同社は「バーベキュー課」を中心に、魅力的な商品を模索する。嶋津さんは「今後も新商品やイベントなどに、積極的に取り組みたい」と意気込んでいる。

 ハロープラチは午前9時~午後5時営業で、土・日曜、祝日が休業日。問い合わせはフリーダイヤル(0120)491336。通信販売は、ラテン大和のホームページから。

 
 
 
 

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