燃料・火力発電の東京電力フュエル&パワーはこのほど、横浜火力発電所7号系列と8号系列の改良型コンバインドサイクル発電設備の全8軸でガスタービンなどの取り換えを完了した。2015年7月から取り組んでいたが、工期期間を25日短縮した。全8軸で燃料費を年間80億円、二酸化炭素(CO2)排出量を年間約24万トン削減できる見込み。発電効率は54・1%から55・8%に向上、定格出力も35・0万キロワットから37・7万キロワットに増加した。
コンバインドサイクル発電方式とは、蒸気タービンを使った汽力発電方式とガスタービンを使ったガスタービン発電方式を組み合わせたもので、世界最高水準の高効率発電方式。今回の更新工事ではガスタービンと高中圧蒸気タービンの取り換えを実施した。
部分的な更新は同社としては初めての試み。新設ではなく更新工事にすることで工期を10分の1に短縮した。また今回は複数のメーカーの装置が混在していたため、同社が主体となって工事の進捗(しんちょく)を管理してきた。
同発電所は県内に5カ所ある同社火力発電所の一つ。1962年に運転を開始し、現在は液化天然ガス(LNG)を燃料に発電、首都圏に電力供給している。