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県石油業協同組合・木所章理事長 災害時の地域のとりでに

経済 | 神奈川新聞 | 2017年12月5日(火) 10:13

きどころ・あきら 11月7日から現職。県石油商業組合理事長を兼ねる。県内5カ所のガソリンスタンドを経営する「木所」の社長。川崎市高津区出身。専修大卒。
きどころ・あきら 11月7日から現職。県石油商業組合理事長を兼ねる。県内5カ所のガソリンスタンドを経営する「木所」の社長。川崎市高津区出身。専修大卒。

 需要の減少やマージンの低下などで厳しい経営環境にあるガソリン業界。11月、県内の371社が加盟する県石油業協同組合の理事長に就任した木所章氏(62)に、業界の課題や打開策を聞いた。

 -渡辺晴夫前理事長の急逝に伴い就任した。

 「筆頭副理事長だったが、心の準備もなく全く予想していなかった。組合員の皆さんに押されて大役を引き受けた」

 -県内のサービスステーション(SS)の状況は。

 「神奈川のSSもピーク時には2千以上あったのが半分以下に減少した。1996年に石油製品の輸入が完全自由化され、規制緩和が進んだことが影響している。さらに後継者難や人材不足、低燃費車の普及といった問題が山積している」

 -税金の問題も大きい。

 「今のガソリン価格の半分以上は税金。元売り会社のコストを考えると、薄利多売の中で人材が確保できなくなっている。仕事が大変なので時給1500円でもなかなか集まらない。一方で電気自動車(EV)については無税になっていて不公平。将来的にはEVにも税金をかけるべきだ」

 -SSが近くになくて生活に困る地域も出てきた。

 「県内でも松田町、清川村、逗子市などはSSが3カ所以内の『過疎エリア』。東日本大震災など災害発生時には電気やガスの供給が遮断され、復旧に時間がかかる。SSは安定供給と同時に、災害時に生活に欠かせない燃料を供給する最後のとりでとして社会貢献しているということを組合員にも理解してもらいたい」

 「災害に備えて、組合全体で『満タン&灯油プラス1缶運動』を進めている。車は常に満タンにして、暖房用の灯油は各家庭で1缶余分に買い置いておけば災害時でも安心できる」

 -経営の安定化に向けた一番の課題は。

 「マージンの不足だろう。組合員の側にも経営努力するようアプローチするが、元売りや消費者にも理解してもらい、この業界を健全なところにしていきたい。これまでは元売りからのプレッシャーが強く、無理してでも売るケースがあった」

 -地域におけるSSの役割をどう考えるか。

 「災害時には徒歩帰宅者を支援するためトイレを貸したり、飲み物を提供したりする事業を進めている。怖いことや不安なことがあったときに子どもや女性らが駆け込める『かけこみ110番』事業にも取り組んでいる。今後も街頭イベントなどを積極的に行い、ガソリン業界のことを知ってもらうようにアピールする必要がある」

 -どんな組織にしていきたいか。

 「厳しい状況だからこそみんなで力を合わせ、知恵を出し合って難局を乗り切りたい。そして、新しいエネルギー社会に対応できるようにしたい」

 きどころ・あきら 11月7日から現職。県石油商業組合理事長を兼ねる。県内5カ所のガソリンスタンドを経営する「木所」の社長。川崎市高津区出身。専修大卒。

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