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がん診断・治療法で共同研究 JVCケンウッド

経済 | 神奈川新聞 | 2017年11月29日(水) 02:00

JVCケンウッドが研究用として開発したエクソソームの検出・測定装置(同社提供)
JVCケンウッドが研究用として開発したエクソソームの検出・測定装置(同社提供)

 国民病のがんの診断や治療法の進展に向け、JVCケンウッド(横浜市神奈川区)が医療機関や製薬会社、検査機器メーカーとの共同研究に乗り出した。がん患者の血液中に、特定のタンパク質を有す「エクソソーム」と呼ばれる微粒子が増加するとの近年の研究成果に着目。特定のエクソソームを検出・測定する装置開発や、医療、創薬現場への応用で連携する。患者の身体的負担が大きかったり、病変部位によっては難しかったりする組織採取に代わり、血液からの診断や治療法の確立に道を開く手法として期待される。

 共同で取り組むのはJVCケンウッドのほか、国立がん研究センター(東京都)、製薬大手の第一三共(同)、血液成分測定装置大手のシスメックス(神戸市)の4者。

 JVCケンウッドとシスメックスは昨年3月から、エクソソームを対象とした検出・測定システムの共同開発に着手している。JVCケンウッドはDVDやブルーレイなどの光ディスク開発で蓄積した技術を応用し、すでに研究用としてエクソソームを高精度で検出・測定する装置を開発済み。今後、共同研究を通し、HER2など特定のタンパク質を持つ、がんに由来するエクソソームを高精度に測定できるよう実証や技術改良を重ねていく。

 シスメックスは、独自の測定技術を生かし、JVCケンウッドの装置を医療現場で活用できるよう環境整備を進める。得られたがん由来のエクソソームの測定データを元に、最終的に国立がん研究センターと第一三共が、臨床や治療薬の効果検証などに役立て、がん患者をサポートする。

 がん患者の負担が少ない「体液診断」の研究を進める国立がん研究センターの落谷孝広・分子細胞治療研究分野長は「何度も繰り返すことがある針による組織採取は患者の身体的負担が大きい上、必ずしも的確にがん組織を採取できるとは限らない」と指摘。「血液からのアプローチが確立し、臨床や創薬に生かすことができれば、より患者に優しい医療が提供できる」と早期の実用化に期待する。抗がん剤の研究開発に力を入れる第一三共も「より効果的な薬剤投与や副作用のリスク低減に向け、エクソソームは貴重な情報源になる」と話す。

 従来の映像、音響機器などの製造販売から、社会的な課題解決に資するビジネスモデルへの転換を進めているJVCケンウッド。医療現場へのソリューションなど、ヘルスケア事業の展開は柱の一つで、同社は「高精度の技術を提供し、共同研究に寄与したい」としている。

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