
日産自動車(横浜市西区)は、来月6日に平塚市で開業する大型商業施設「ららぽーと湘南平塚」に同社初となるテナント入居型の販売店舗を出店する。29日に報道陣向けに公開し、日本事業担当の星野朝子専務執行役員は「単なるショールームでなく、日産の存在を感じてもらうタッチポイントである上、実験的な売り方をしていく拠点となる」と期待を込めた。
従来も大型商業施設でクルマのイベント展示などを行ってきたが、今回は出店が常設店舗である上、試乗や購入まで行えるのが特長。ただし工場を併設しないため、アフターサービスなどは店舗の運営を担う「日産サティオ湘南」か、購入客の最寄りの日産の販売店でまかなうという。
店内では、高速道路など単一車線での自動運転技術を搭載した新型「セレナ」、電気自動車「リーフ」の実車を展示。「クルマの購入決定権が男性から女性に移っている」ことを念頭に、やわらかい配色の店内デザインをはじめ、キッズコーナーやジュースコーナーも併設した。
「ららぽーと湘南平塚」は子会社・日産車体の湘南工場第1地区の跡地で、グループゆかりの地でもある。星野専務執行役員は「ここでの取り組みが成功すれば同様の形態の店舗を増やしたい。いろいろ試したい」とした。