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大再編 ココカラ×マツキヨ(中) 統合に課された宿題

経済 | 神奈川新聞 | 2019年11月1日(金) 16:13

 「当社としては、創業者の考えである『美と健康』という原点に返る、ということで進めてきた」

 8月、ココカラファイン(横浜市港北区)とマツモトキヨシホールディングス(千葉県松戸市)が開いた経営統合の協議に関する記者会見。マツキヨの松本清雄社長は、化粧品と医薬品が同社の強みであることを強調した。10分以上にわたってマツキヨが得意とする付加価値の高いプライベートブランド(PB)商品を紹介。今後も「美と健康」の分野で専門性を高めていく姿勢を見せた。


各社の部門別売上高構成比
ドラッグストア3社の部門別売上高構成比

 ドラッグストア業界は大きく分けて、化粧品と医薬品を得意とするタイプと、食品強化型と二つに分かれる。ココカラとマツキヨは前者に分類される。

 「ココカラは当社と似たタイプで非常に魅力を感じた」と語る松本社長に対し、ココカラの塚本厚志社長も「チームを一緒にしながら、新たなPBの開発を進めていきたい」と笑顔。両社長の言葉には、得意分野が重なる2社の統合により、専門分野の収益性アップにつなげたいという期待がにじむ。

 しかし、ドラッグストア業界をウオッチし続けている流通経済研究所(東京都)の加藤弘之主任研究員は懐疑的だ。

 「相乗効果により新しい提案ができるというのがベストシナリオだが、果たしてその通りになるだろうか。なぜなら、両社とも自分たちの苦手分野には向き合っていない」

 会見で松本社長は「郊外では、食品強化型のドラッグストアが非常に幅をきかせている。いまのタイミングで参戦してもなかなか戦えない」と語り、食品分野の強化などについては、言及しなかった。

 加藤主任研究員は言う。

 「業界の風向きとしては明らかに食品を強化している。もしくは、食品プラスワンのサービスを提供するところが強い。両社には、得意分野を伸ばすのではなく、苦手分野に向き合うことが求められている」

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 食品強化の傾向には理由がある。加藤主任研究員は「提案力を売り場展開、売り上げアップに生かすことができる」と語る。

 例えば、業界2位のウエルシアホールディングス(HD、東京都)。山崎製パンと共同開発した低糖質パンを店舗内の食品売り場で売り出したところ、大ヒット商品となった。

 「これが、仮にサプリメント売り場にしか置かれていなかったら『知る人ぞ知る』商品となり、ここまで大ヒットにはつながらなかったでしょう」

 食品販売による来店頻度の向上や集客力の強化の先にあるステップとして、食とヘルスケアを一緒に提供していく、食に健康機能を付け加えていく、といった総合的な提案ができる。

 「ところが、ココカラとマツキヨがつらいのは、医薬化粧品、特に化粧品に特化してきたので『総合的な提案をする』といったときに、得意分野ではない介護などの分野でどうしても後手に回ってしまっている」

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