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中日本高速道路小田原保全・サービスセンター・吉田陽子所長 話せる環境をつくる

経済 | 神奈川新聞 | 2017年9月22日(金) 10:37

中日本高速道路東京支社小田原保全・サービスセンター所長 吉田陽子
中日本高速道路東京支社小田原保全・サービスセンター所長 吉田陽子

 中日本エリアの高速道路を管理する中日本高速道路で、初の女性所長が今春、誕生した。小田原厚木道路と西湘バイパスを担当する東京支社の小田原保全・サービスセンター(小田原市)の吉田陽子所長だ。就任後の感想や、今後の課題などを聞いた。

 -就任の感想を

 「組織、人の連携が大事だ。それぞれの仕事に横串を刺して、ミッション、方向性がしっかり見えるように旗を振りたい。ありきたりだが、意思疎通、コミュニケーションを取る。きちんと話を聞く、話せる環境をつくる。現場をきちんと見て、触ることを心掛けたい」

 -初の女性所長になる。

 「男女にかかわらずだが、特に女性は出産や育児など、仕事に関わるライフイベントがある。焦らず、諦めず、甘えすぎず、その時々にベストを尽くせば、きちんと自分も成長し、会社にも貢献できるということは伝えていきたい」

 「男性社会というイメージは入社した当時も強く、大卒の総合職を採用したのは、私の前年が初めて。紅一点が日常という状況だった。だが、(2005年の)民営化以降、中日本高速道路は女性社員を積極的に採用している。民営化時点で女性の総合職は20人だったが、今は183人。ここ数年の全体の採用は3割が女性だ。いろいろな視点があり、新しい会社の在り方としてもダイバーシティー(多様性)はとても大切だ」

 -管理する道路の現状は。

 「全国で言えば高速道路の4割が(設置から)30年以上経過していて、根本的に手を打っていく必要がある。小田原でも改修プロジェクトを予定している。川端高架橋の床板の取り替え工事は、準備も含めて本年度着手した」

 「小田原厚木道路と西湘バイパスは路肩が大変狭く、幅がない。工事中は対面通行していただくが、安全面でも工夫が必要で作業環境は厳しい。住宅地と密接している区間もある。クレーンが首を振る角度などの技術的な検討を始めるが、安全、安心を確保しながら進めたい」

 「西湘バイパスは台風などで、本線まで波が来ることがたびたびある。砂や石も上がる。大きいと114キロの石も。自然に恵まれているが、自然の厳しさも、管理する中では理解する必要がある」

 -課題は。

 「地域との連携がすごく大事だ。ここは、とても歴史がある事務所。生活で使っていただいているという面もあるし、小田原は歴史と文化がある都市で、伊豆、箱根への玄関口でもある。管内の道路は地域性という役割も持っている。現在は、地魚の加工品を地産地消、あるいは地域のPRとして管内のパーキングエリアで常設販売している。どういった形で役立てるのか、引き続き考えたい」

 よしだ・ようこ 1990年に日本道路公団入社。日本高速道路保有・債務返済機構出向を経て、民営化後は中日本高速道路総務本部人事部人事チームサブリーダー、東京支社総務企画部総務チームチームリーダーなどを経て、4月から現職。大阪市出身。京都大卒。50歳。

 
 

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