平塚信用金庫(平塚市紅谷町)は、4~6月期の湘南・県央地域の中小企業景気動向リポートをまとめた。企業の景気に対する判断を示す業況指数(DI)はプラス2・9と前期(1~3月期)に比べて8・5ポイント下落し、4期ぶりに悪化に転じた。同信金は「建設業の悪化が大きな下げ要因となっている」と分析している。来期(7~9月期)はプラス9・0と改善を見込んでいる。
今期は、建設業がプラス10・6(前期比17・1ポイント悪化)、不動産業10・4(同10・3ポイント悪化)に加えて、製造業も4・7(同14・6ポイント悪化)と落ち込み、全体を押し下げた。建設業は年度末の公共工事が終わって受注が落ち込んだ。
不動産業は在庫物件不足に伴い、仕入価格が上昇。製造業は販売価格が下がる一方で原材料価格が上がり、業況、売上、収益のいずれのDIも4期ぶりに悪化した。
マイナス幅が縮小した卸売業(同10・6ポイント改善)と小売業(同10・3ポイント改善)は、仕入価格や販売価格が新年度で好転しマインドが上向いたとみられる。
来期は、小売業を除く建設業や不動産業での改善を見込んでいる。同信金は「新たな受注の影響が出始める建設業がけん引し、ボーナス支給などがあるので各業界が持ち直すのでは」とみている。
調査は6月上旬、平塚市や厚木市などにある取引先319社を対象に行った。回答率は98・7%。