2018年の川崎港のコンテナ貨物取扱量が14万TEU(1TEU=20フィートコンテナ1個と換算)を初めて超え、5年連続で過去最多を更新したことが明らかになった。特に外貿が輸出入とも伸びており、中国、東南アジア航路の新規開設が押し上げた。
市の港湾調査速報によると、同港のコンテナ取扱量は前年比13・6%増の14万6894TEUに上った。このうち川崎市が運営する公共埠頭(ふとう)の取扱量が13万3779TEUと全体の9割以上を占め、民間埠頭の取扱量は1万3115TEUだった。公共埠頭の取扱量が13万TEUを超えたのも初めて。
好調な外貿は同20・0%増の11万8578TEU。輸出は同32・3%増の5万8851TEUで、自動車部品や古紙など再利用資材が伸びた。一方の輸入は半数以上を占める家具装備品のほか、タイ航路増設による冷凍食品の増加を反映し、同9・9%増の5万9727TEUとなった。
同港では11年から官民挙げてのポートセールスに注力しており、昨年は中国、タイなど3航路を開設。定期航路数は11年の6から15に増加している。さらに受け入れ態勢の整備も進めており、市は本年度予算で、東扇島のコンテナターミナルの荷さばき場の改良や照明設備の新設工事などに約19億円を計上。取り扱い能力を年15万TEUまで引き上げる計画だ。
市港湾局誘致振興課は「既存航路のサポートにも一層力を入れ、目標とする15万TEUの達成を目指したい」としている。
同港のコンテナ貨物取扱量は、15年に初めて10万TEUの大台を突破。16年には11万TEU、17年には12万TEUをそれぞれ超え順調に推移していた。