大手自動車部品メーカーのヨロズ(横浜市港北区)は中国・武漢にサスペンションの工場を建設中だ。秋の生産開始を目指す。
既に広州で稼働させている工場は、中国内の旺盛な自動車需要を追い風に、土・日曜もフル稼働が続いていた。そこに震災が急ブレーキをかけた。
「先が見えない」。訪中した志藤昭彦会長は、各取引メーカーから同じ悲鳴を聞かされた。日本からの部品供給不足が響き、当面の現地生産が減るのは避けられない。
それでも志藤会長は「海外拠点のほうが工場が直接被災していない分、回復も早いのでは」とみる。「国内外の拠点で標準化を進めて備えるしかない」
原発の風評被害に懸念
財務省横浜財務事務所の調査によると、神奈川県内の自動車産業の景況感は昨年…