
横浜銀行は3日、買い物や飲食などの支払いをスマートフォンアプリで済ませられる新たな決済サービス「はまPay」の取り扱いを開始した。クレジット会社との契約を必要とせず、銀行が加盟店に直接入金する仕組みは国内初といい、キタムラ元町本店(横浜市中区)で同日、利用が始まった。横浜銀は7月中にまず県内や都内の9店舗に導入し、本年度末までに約50店舗に拡大する考え。
はまPayは、客側が横浜銀の口座とスマホを持っていれば加盟店店頭で利用できるサービス。決済方法は2種類で、QRコードを読み取るか、スマホ画面に表示された加盟店にチェックインする方法が選べる。いずれも暗証番号の入力で支払い手続きが完了。代金は事前登録した同行口座から即時に引き落とされ、翌日、加盟店の口座に入金される。
横浜銀によると、店側の手数料はクレジット決済に比べ割安といい、「スタンプサービスやクーポンなどの機能もあり、(浮いた経費を)顧客還元に充ててもらえる」と利点を説明。サービスの普及を通じて休眠口座の掘り起こしも図りたいとする。
同サービスは金融とITを結び付けるフィンテックの取り組みの一環で、決済代行サービス大手・GMOペイメントゲートウェイ(東京都渋谷区)と連携。同日、福岡銀行もGMOのシステムを利用した同様のサービスを本年度内をめどに導入すると発表した。横浜銀、福岡銀の加盟店で相互に利用できるようになるという。