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田園都市・新デザイン(4)住民創発 幅広いつながり醸成

経済 | 神奈川新聞 | 2019年2月17日(日) 17:00

「3丁目カフェ」を拠点にたまプラーザに関するさまざまな情報を発信する大野さん=横浜市青葉区
「3丁目カフェ」を拠点にたまプラーザに関するさまざまな情報を発信する大野さん=横浜市青葉区

 多摩田園都市で横浜市と東急電鉄が進める次世代郊外まちづくりを先導する取り組みとして2013年、「住民創発プロジェクト」がスタートした。

(1)産学公民、課題に向き合い連携
(2)シビックプライド「街は住民がつくる」
(3)三すくみに危機感、打開へ協定

 「『創発』とは、個々のアイデアや取り組みを組み合わせることで、当初の予測や意図を超えて創造的な成果に結び付ける考え方、行動を指す。街を魅力的にしていくのは住民の行動や活動という思いを込めた」(東急電鉄次世代郊外まちづくり課)。

 田園都市線たまプラーザ駅近くの地域交流スペース「3丁目カフェ」。街の草創期、都内から同市青葉区美しが丘地区に転居してきた大野承さんが経営する。「住宅街に高齢者や子どもが気楽に寄り合えるようなコミュニティーカフェを作りたい」。そんな思いから大野さんは、同プロジェクトに腹案を提案し認定を受けた。

 当初は、カフェ、コワーキングスペース、イベントの「三兎(と)を追った」。しかし、利用者のニーズを踏まえ、パーティーや音楽イベント、地域活動の会合など場所の提供に基本業態を絞り込んだ。オープンから5年、年間1万人以上が利用するなど「たまプラーザ文化の発信拠点」を掲げるコミュニティーカフェは着実に地域に根を下ろしている。

支援終了後も


 次世代郊外まちづくりのモデル地区(美しが丘1、2、3丁目)は地域住民の活動が活発な土地柄。住民創発プロジェクトの募集には地域住民、住民団体、民間事業者など幅広い層から44件の応募があり15企画が認定を受けた。

 美しが丘の住宅街を舞台に美術展やワークショップを展開するアートプロジェクト、住宅や商店から出る食用油の廃油を回収しディーゼル車を走らせる企画など、3丁目カフェをはじめ、2年間の支援期間終了後も多く活動が継続し、「住民創発」の具体の取り組みとしてまちづくりを引っ張っている。

 大野さんは自らの経験を踏まえ、「自ら動く自発、自立力が一番必要になってくる。自分の地域は自分で守り育てていくという意識を持って行動すれば、行政などが側面から支えるようになる」と説く。

担い手の育成


 住民が主体となったまちづくりの源流は、1969年に組織化された美しが丘個人住宅会。住民の増加に伴い自治会へと発展し、地域活動の担い手育成の場にもなった。

 「手前みそになるかもしれないけれども、当初、自治会として盆踊りしかやってなかったのを、防災や防犯、環境保全と、自治会が担うべきさまざまな事業を立ち上げてきた」。美しが丘連合自治会会長の辺見真智子さんは、住民の手で一つ一つ積み重ねていったまちづくりの歴史を振り返る。

 住民創発プロジェクトなど、地域住民を巻き込んだ次世代郊外まちづくりを巡っては「住民創発プロジェクトの参加者や認定プロジェクト間のつながりはできている」とみる。

 その上で「これからは、一般の住民、既存の地域組織で活動している住民と、住民創発プロジェクトなど新しい活動に携わっている人々がつながっていくことが大切。その役割を担うことができれば」と、新たなコミュニティーの形成へ幅広い住民の参画の必要性を強調した。

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